RACE REPORT レースレポート

2022JCL 開幕戦 カンセキ真岡芳賀ロードレース

2022.04.16


 

2022JCL 開幕戦 カンセキ真岡芳賀ロードレース

会場 栃木県真岡市下龍谷99番地 真岡井頭公園周辺 特設周回コース

距離 129.6km(7.2km×18周回)
出走 56名
出走メンバー 佐野淳哉バトムンク マラルエルデンエンクタイヴァン ボローエルデン鈴木 史竜海野 晋作高梨 万里王
YouTube https://www.youtube.com/watch?v=C6HZveVGFJ4

 

2022年のジャパンサイクルリーグ開幕戦となるカンセキ真岡芳賀ロードレースに、佐野淳哉、バトムンク マラルエルデン、エンクタイヴァン ボローエルデン、鈴木 史竜、海野 晋作、高梨 万里王の6名が出走しました。

 

レースレポート

昨日の雨も上がり、澄んだ空気に包まれ晴天となった4月16日。初戦は真岡市と芳賀町にまたがる129.6km(7.2km×18周回)の田園地帯を舞台に開催された。コースレイアウトは緩やかな登りと下りが点在するが、ほぼフラットなコースで、コース周辺に遮蔽物が無く、時より吹く風の方向が読みづらく、ポジション取りが難しいコースとなる。

レバンテフジ静岡は、先日11日にモンゴルからの新加入選手、バトムンク マラルエルデン選手、エンクタイヴァン ボローエルデン選手の二人を迎え、2022年新体制でのスタートを切った。

初戦の優勝争いは、先月の2022アジア選手権で個人ロードレース、個人タイムトライアル共に2位を獲得した増田成幸選手やスプリント力のある小野寺玲選手を有し、総合力の高い地元チームの宇都宮ブリッツェン、全日本選手権ロードレースで優勝経験のある畑中勇介選手を始めとし実力のある選手で揃えられたキナンサイクリングチーム、先日のツアー オブ タイランドで総合2位を獲得した小石祐馬選手や、昨シーズンホワイトジャージを競い合った宇賀隆貴選手と本多晴飛選手を有するチーム右京相模原、2020ツール・ド・台湾 総合2位を獲得したライアン カバナ選手を新メンバーに迎えたヴィクトワール広島が有力視される中、新体制になったレバンテフジ静岡も、モンゴル人選手二人と、今年復調してきた佐野選手の攻める走りで、逃げに乗り、積極的な走りで勝利を掴みに行きたい。

レースは12:05に56人の選手がスタート。1周目パレードラン区間を終えてアクチュアルスタートを迎える。スタート直後、レバンテフジ静岡のバトムンク マラル エルデン(マラル)選手、埼玉ディレーブとヴィクトワール広島の選手の3名がファーストアタックをしかける。
その後、マラル選手は逃げを続け、先頭集団はエンクタイヴァン ボローエルデン(エボ)選手を含む9名となりメイン集団と3秒差で1周回目を終える。
すぐに4名が追い付き、逃げが13名となったが、メイン集団は逃げを許さず吸収される。

序盤から積極的にアタックをくり返すマラル選手が、3周目終盤にメイン集団から飛び出し、4周目に入ったところで那須ブラーゼン谷順成選手とチーム右京相模原小石祐馬選手、宇都宮ブリッツェン阿部嵩之選手の3名が追い付き、4名の逃げ集団が形成された。

更に、メイン集団から、レバンテフジ静岡の海野晋作選手、VC福岡の中島雅人選手、ヴィクトワール広島のライアン カバナ選手、那須ブラーゼン⻄尾憲人選手、新城雄大選手、スパークル大分の孫崎大樹選手、チーム右京相模原の宇賀隆貴選手、キナンレーシングチームの トマ ルバ選手が抜け出し、8名の追走集団が形成された。

先頭集団では宇都宮ブリッツェンの阿部選手を除く、3名の選手が先頭交代をしながら進む。
一方のメイン集団では、後方に宇都宮ブリッツェンの増田選手、小野寺選手、宮崎泰史選手が構えており、先頭集団の阿部選手は冷静にレースを分析していると思われる。

5周目の中間スプリントポイントは特にポイントを取りにいく動きも無く、マラル選手が先頭通過する。
追走集団はそれぞれの思惑が錯綜し、ローテーションが上手くいっていないようで、ペースが上がらず先頭集団との差はなかなか縮まらない。メイン集団と追走集団のタイム差は15秒程で推移する。

7周目、追走集団が二つに分かれ、海野晋作選手を含む4名はメイン集団に吸収されることとなる。

8周目、ヴィクトワール広島のライアンカバナ選手を含む追走集団の4名が先頭集団に追いつき、8名の逃げを形成する。
この時点で先頭集団はマラル選手、新城選手、阿部選手、ライアン選手、小石選手、宇賀選手、谷選手、西尾憲人選手となる。

レース中盤、逃げる集団を捉えたい宇都宮ブリッツェン、スパークル大分がメイン集団をコントロール。ペースアップを図るがタイム差も大きく一旦は諦める事となる。
10周目のラストに設定された2回目の中間スプリントポイントでもローテーションは安定したまま、マラル選手が先頭通過する。
11周目あたりからメイン集団は再びペースアップし、集団の人数は減っていき、メイン集団にいたレバンテフジ静岡のメンバーも集団から離れる事となる。

14周目、メイン集団では佐野選手が落車しリタイア、レース後の診断で左手の骨折が確認された。先頭集団のマラル選手は、脚の痙攣により遅れ始め、レース終盤に惜しくもタイムアウトとなった。
レース直前の来日となり、約7日間練習が出来なかったため、マラル選手、エボ選手共に、急激な運動強度の変化に対応できない状況ではあったが、デビュー戦では各々の存在感を示すことができたと思う。

15周目、7名となった先頭集団はライアン カバナ選手が前を牽くが、各選手に疲労が見え始める。宇賀選手が遅れ、先頭集団は6名になる。
メイン集団は宇都宮ブリッツェンが強力な牽引でペースを上げ先頭集団とのタイム差はおよそ30秒に縮まる。

16周目、先頭集団でもアタックが行われ、那須ブラーゼンの谷選手、ヴィクトワール広島のライアンカバナ選手、宇都宮ブリッツェン阿部選手、チーム右京相模原の小石選手の4名が抜けだす。

ファイナルラップ、宇都宮ブリッツェンが牽引するメイン集団が先頭集団を吸収。

14名の集団の中から小石選手がアタックをしかけ、宇都宮ブリッツェンの増田選手、小野寺選手、キナンレーシングチームの畑中選手、VC福岡の渡邊諒⾺選手が反応し、5名の勝負となる。

残り500mで増田選手がアタックをしかけ、畑中選手が反応するが、小野寺選手がしっかりマークし、僅差で小野寺選手が1位、チームメイトを勝利に導く形となった宇都宮ブリッツェンの増田選手が2位、キナンレーシングチームの畑中選手が3位となった。

序盤から積極的な走りで先頭集団を牽いたマラル選手は、入国後間もないレースで環境に慣れておらず気温も高く感じたようで、パワーを出せるようコンディションを整えていきたい。
追走集団に入った海野選手も次回のレースに向けて課題を見つけたよう、次回以降も海野選手の積極的な走りに期待したい。
他選手もメイン集団で各々の役割に徹したが、ゴールは出来ず、課題が見つかった。

次回レースに向け、チーム一丸となって頑張ってまいります。
引き続きレバンテフジ静岡の応援よろしくお願いいたします。

 

PHOTO BY 三井至