RACE REPORT レースレポート

2022 第一回 富士クリテリウムチャンピオンシップ

2022.03.20


2022 第一回 富士クリテリウムチャンピオンシップ

会場 富士市青葉通り特設コース

距離 予選27km(1.8km×15周回) 決勝54km(1.8km×30周)

出走 157名(予選3組上位25名 計75名が決勝進出)

出走メンバー 佐野、西村、村山、鈴木、海野、高梨

YouTube https://youtu.be/A0MArZxfItY

 

チーム拠点の富士市初開催となる地元レース「富士クリテリウムチャンピオンシップ」に、佐野、佐野、西村、村山、鈴木、海野、高梨の6名が参戦しました。

 

レースレポート
初の地元レースととなる富士クリテリウムチャンピオンシップが、3月19日-20日の2日間に渡り、富士市内の目抜き通り通称「青葉通り」で開催された。

今大会は、レバンテフジ静岡が加盟するジャパンサイクルリーグ(JCL)、全日本実業団自転車競技連盟(JBCF)、日本学生自転車競技連盟(JICF)の国内自転車競技3団体が一堂に集い、クリテリウムレース日本一を決めるチャンピオンシップである。
※クリテリウムレース:1周1~3km程度のショートサーキットで行なわれるサイクルロードレース。

19日(土曜日)は、各団体から60名が出走して予選が行われ、各組25名、計75名が翌日20日(日曜日)の決勝に進出する。

 

19日 予選27km(1.8km×15周回)
1.8kmのコースを15周(計27km)、JBCF、JCL、JICFの順で予選が行われた。

レバンテフジ静岡が出走するJCLは14:30スタート。多少の雲はあるものの晴天、気温19度、風の強いこの時期としては珍しくほぼ無風、コンディションは良好である。

メジャーレースとしては今季オープン戦となるため、各チーム各選手の仕上がり状態も気になるところ。レバンテフジ静岡は、クリテリウムレース向きと言われるスプリンター不在ではあるが、昨年11月からオフシーズンを経て調子を上げてきている高梨を中心にレースを組み立てたい。

予選は、上位25位に入り一人でも多くの選手が決勝に進むことを念頭に、スタートラインに並ぶ。

スタートから各チームの逃げを意識したアタックが繰り返されるが、集団は一つのままハイペース状態が続く。チームも序盤から積極的にアタックに反応するも、最後まで決定的な逃げが決まることは無かった。

ラスト2周に入ったところで、集団の勢いが若干鈍る。通常のクリテリウムでは、終盤に向けて有力チームがペースアップを図り、スプリンター同士のゴール勝負が繰り広げられるが、25位というボーダーラインを意識してか、各選手に牽制の雰囲気が感じられる。

集団のまま最終周を迎え、およそ50名の選手が道幅いっぱいを使って、密集したままゴールになだれ込む。後方からスプリントを開始した選手は行き場を失い、予選通過できなかった有力選手も見受けられた。

レバンテフジ静岡は、終始攻めの走りを講じた佐野と、ゴールに備えていた高梨の2名が予選を通過、他4名は決勝進出はならなかった。

 

20日 決勝54km(1.8km×30周)

決勝も予選に続き晴天のもと開催された。前日に比べると若干風が強く、ゴール付近は追い風、対面が向かい風である。

3団体が集結した決勝は、JCLのスパークル大分とVC福岡、そしてJBCFのブリヂストンと弱虫ペダル等が、5名の選手を有し数的有利な状況。特にスパークル大分とブリヂストンは、スピードマンやスプリンターを揃えており、この2チームの動きがレース展開を左右すると予想された。

レバンテフジ静岡は、佐野と高梨の2名。数的に不利ではあるが、佐野は持ち味でもある積極的な攻めの走りに徹し、高梨はゴール勝負に備える。2人とも地元レースで存在感のある走りを心掛けて臨んだ。

予選の倍の距離(54km)となったこの日も、終始各チームのアタックが繰り返されハイペースが続いた。1周目からファーストアタックを決めたのは佐野、2周目に入ると集団に吸収されるが、レースの口火を切った積極的な走りは観衆の印象にも残ったと思われる。その後も佐野は攻めの走りを続け、他チームの選手も次々にアタックを繰り返すが決定的な動きには繋がらない。

レースが大きく動いたのは中盤、橋本選手(ブリヂストン)と入部選手(弱虫ペダル)が集団から抜け出すと、中野選手(日本大学)が反応、すかさず高梨が追走し4名の逃げが決まる。中野選手がドロップすると、変わってキンテロ選手(マトリックスパワータグ)が単独で追いつき、更に強力な4名の逃げ集団を形成、しかし、メイン集団もペースを落とすことなく4名の背後に迫る。

キンテロ選手が合流して間もなく高梨は遅れてしまいメイン集団へと戻ったが、国内屈指のスピードマン3名と逃げに乗ったことは自身にとっても良い経験となった。

3名になった逃げを数名が追走、佐野もこれに反応し先頭に追い付くと11名の逃げ集団が形成された。この逃げにはスパークル大分が選手を送り込んでおらず、追走の動きを見せる。更には、トップ集団に橋本選手を送り込んでいるブリヂストンがメイン集団を牽引し猛追、残り5周で逃げ集団を吸収する。

そこから更に橋本選手が単独でアタックすると、独走状態でラスト2周まで逃げ続け強さを見せつけた。最終周回に入り兒島選手(ブリヂストン)が単独でアタック、ゴールに向けて独走態勢を築く。この日はブリヂストンのチーム力が他チームを圧倒していた。

最終コーナーを立ち上がりゴールまでの600m、独走でゴールを目指していた兒島選手をメイン集団が捉えると、草場選手(愛三工業レーシングチーム)の牽引から発射した岡本選手(同じく愛三工業レーシングチーム)がゴール勝負を制した。

集団半ばに位置していた高梨は、集団前方に抜け出すことが出来ず22位、終始攻め続けた佐野は、ラスト4周で仕事を終え66位でレースを終えた。

 

初の地元開催レース、結果こそ苦いレースであったが、ホームチームでもあるレバンテフジ静岡の存在感を示すことができ、この後のシーズンインに向け若手の成長も感じられる内容だった。また、初開催にも関わらず、会場に集まった観客の多さと、自転車ファンの声援には感慨深いものがあった。

 

応援いただいたファンの皆様、市民の皆様、有難うございました!
また、開催に向けご尽力いただいた富士市および実行委員会の皆様、素晴らしいレースを実現いただき感謝いたします。

今大会を皮切りにいよいよ2022シーズンが始まります。チームも飛躍の年となるよう頑張りますので、今シーズンも応援よろしくお願いいたします!

 

Photo by 三井 至