RACE REPORT レースレポート

2021ツアー・オブ・ジャパン第3ステージ東京

2021.05.30

2021ツアー・オブ・ジャパン第3ステージ東京

会場大井埠頭周回コース
距離112.0㎞(7.0㎞ x 16周)
出走71名
出走メンバー石井、鈴木龍、海野、野宮、高梨

晴れやかな天候に恵まれた最終日。

ツアー・オブ・ジャパン 2021最終日は、大井埠頭を周回する東京ステージ。石井 駿平、海野 晋作、野宮 一朗、高梨 万里王の4名が出走しました。終始前方で攻め続け、チャンスを掴もうとする動きを徹底しましたが、悔しい結果となりました。

レースレポート

東京ステージは、山岳やアップダウンが多かった前日までとは打って変わって、完全にフラットなコースを走る。コーナーはあるものの180度のターンは少なく、比較的集団がまとまった形で進んでいくため、展開を読む力が試される。

 

前日に落車のあった石井だが、怪我の状態は軽かったため無事出走と相成った。レバンテフジ静岡の最終日は、2日目と同じく4名でレースに臨む。
今大会は、主力選手3名が欠場する中での参戦になってしまったが、若手選手にとってはUCIステージレースで経験を積む貴重な機会を得たかたちとなる。
本来はエーススプリンターの鈴木龍で勝負するはずの東京ステージ、チームにとってエースの欠場は影響が大きい。しかし、この状況を逆手にとって、4名の若手選手には自分たちの力で普段できない走りに挑戦するよう監督からの指示が飛ぶ。

 

アクチュアルスタートの赤旗が振られた瞬間から、目まぐるしいアタック合戦が始まった。各チームから選手が飛び出しては潰えを繰り返す中、レバンテフジ静岡も、3周回目に石井が逃げ集団の形成を試みるがエスケープはならず、入れ替わりに野宮が6名ほどで飛び出していくも、そのアタックも決まらない。
その後もレバンテフジ静岡は、野宮や海野、石井が交互に前方で展開し、積極的な走りを心掛け、高梨のみがゴール勝負に備える。8周回目直前にできた4名の逃げに野宮がジョイン、10名程度の集団となり、一時15秒程度までメイン集団との差を広げた。しかし、人数が多いため集団としてうまくまとまりきらず、またラストに控えるスプリント勝負に賭けたいチームがこれを潰しにかかったことで、9周回目の中間スプリントを待たずに吸収されてしまう。ステージ優勝を狙い逃げを打つ動きを総合上位選手有するチームが潰す、といった展開が繰り返され、後半に入り集団ゴールの様相が強くなってきたところ、メインから5名が飛び出し、この逃げが容認されることとなった。

 

レース後半のメイン集団は、総合リーダーの増田選手を擁する宇都宮ブリッツェンがコントロール。先行し続ける先頭2名を捕えることができず、ゴールスプリントの末、弱虫ペダルサイクリングチームの川野選手が優勝を果たした。

 

最終ステージでのレバンテフジ静岡は、終始数名の選手が前方でタイミングを見計らい、アタックに反応するなどして虎視眈々とチャンスを窺っていた。しかし、最終的に勝ち逃げとなった5名の集団に、メンバーを乗せることができなかった。ゴール前2周からは、高梨でゴールを狙うトレインが機能し、さらに海野がアタックを試みるなど良い形を作ることができたが、最後の詰めが甘く結果には繋がらなかった。
積極的なレース姿勢は、レバンテフジ静岡の印象を少なからず観客に与えたと思う。しかし、決定的となる逃げのチャンスを掴むことができず、また折角良い形になったトレインが最後まで繋がらず、そのままレースを終えることになってしまったことは、悔いが残る結果と言わざるを得ない。

 

ほとんどの選手にとって初めての大舞台となった、ツアー・オブ・ジャパン。各々の糧となるレースであったことは、間違いないはずだ。この経験をバネに、今後さらなる成長と飛躍をしていかなければならない。

 

3日間、選手の離脱や怪我に見舞われるといったシーンもありましたが、ロードレースはイレギュラーが常。今回のレース内容をしっかりと反省し、今後に繋げて参ります。皆様、応援ありがとうございました!

 

Photo by 三井 至